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自然体 [裏話]

先日のTBS情熱大陸で、ある画家の紹介をしていた。
研ぎ澄まされた線をうみだす高い集中力。物音ひとつでその集中が途切れてしまう。
その様子を主人と見ながら、主人に声をかける。「うちにはないね。」
日々の騒々しさを思い申し訳なさ半分、ちょっと茶化していってみた。

うちの主人のスタイルは常に自然体。
アトリエのドアは開けっ放し。娘たちが「おとーさん、音読聞いて。」「おとーさん、宿題がわからない。」と言えば筆を止め娘たちの話に耳を傾ける。
外では今の時期、1日中農作業の草刈機の音がする。
そんな中でも絵を描いている。
彼の絵に閉塞感や緊迫感はない。
ふわりと優しい空気が漂っている。

今は6月に初参加する「渺渺展」に向けていくつもの作品を手掛けている。
その後ろ姿は絵と対峙しているというより絵と溶け込んでいるように見える。






変化 [裏話]

昨年から主人が画業に専念するようになった。
夫婦で一緒にいる時間とても多い。とは言え、主人はアトリエこもり制作をしているわけで、面倒なことは全くない。家事も育児も手伝ってくれるし、私の料理に文句を言ったこともない。
素晴らしい旦那様である。

そんな主人にちょっと変化が・・・。
モチーフが変わってきた。今まで花なんてほとんど描かず、興味も示さなかったのに今は何かにつけて花を描いている。庭に出てはスケッチをし、「庭木の本」などと言うものまで購入。
以前から主人の絵を観て下さっている方は、「随分明るくなりましたね。」と。
花を描けば必然的に色も明るくなるのだろうが、それだけではない気持ちのゆとりのようなものが絵に表れてきている。
偉そうにも「絵がたっぷりしてきたな。」と言うのが私の感想である。

肉体言語-blog.jpg
大学院修了作品「肉体言語」

souvenir~北野-blog.jpg結婚当初、仮住まいの時期「souvenir~北野」

光・気・彩2-blog.jpgアトリエを構え、子どもが生まれた時期「光・気・彩」

花と洋館-芍薬-blog.jpg現在「花と洋館-芍薬」

空想旅行 [裏話]

主人の参加しているグループ展が今やっている。

主人が出品した中で一番大きな50号の作品が展示されている。
珍しく搬入の前日、ギリギリまで描いていた。

と言うのも、搬入前1週間を切っている主人に対して私が放ったひと言で火が付いたらしい。

「なんかさぁ、もっと雲海みたいにならないかな?」とつい言ってしまった。

前日に横山大観の箔の妙技をテレビで一緒に見たからかもしれない。
搬入1週間を切っている絵描きにダメ出しする何とも酷な嫁である。

仕上がった作品は「空想旅行」

彼らしい幻想的な作品に仕上がった。
箔にはプラチナ箔を使い、上品な輝きを放っている。

是非、本物を見てあげて下さい。

blog3.jpg

POTHOOK展
鶴見画廊にて11日(土)17:00まで。

よろしくお願い致します。



今頃うちわ [裏話]

主人がゴソゴソと物置からうちわを探し出し、「これつかってもいい?」と。

暑いからねぇと思っていたら、どうやら自分の絵を貼りなおしてオリジナルのうちわを作りたいらしい。

子どもの夏休みの自由研究に交じって、アトリエの傍らで夢中になって作っている。

「にじみが・・・。」とか「色が・・・。」などとブツブツ言いながら何だか楽しそう。

でもちょっと、遅いかな・・・。

そろそろシーズンオフだと思うのですが・・・。

オリジナルのカレンダーはこうならないようお願いしたいものです・・・。

※10月のPOTHOOK展にはカレンダーを用意するつもりです。










ライバル出現 [裏話]

先日主人のスケッチ旅行に家族で同行しました。

H260531北海道.jpg

主人は9月に札幌で展覧会を控えているのでそのためのスケッチ三昧。

娘二人を連れて観光していたのですが、旧北海道庁は家族みんなでスケッチしました。

帰りの飛行機でスケッチに手を加えている主人に色々なCAさんが通る度に声をかけてくださいました。

それを見ていた娘の一人がすっと自分のスケッチブックを差し出し、どや顔。

「上手ね」という優しいCAさんの言葉に気が大きくなった娘は「私も絵を売る。」と。。。

父も母もタジタジです。










鶴巻謙郎日本画展 裏話 [裏話]

今、渋谷・東急本店で主人の個展がやっています。

私は土曜日に観て来ました。
やっぱり、額に入って壁面にきちんと展示されると家にある時とは違いますねぇ。

やんわりとした空気がスペース全体を包んでいました。

さて、主人はと言うと、初日から毎日会場へ行っています。

夜、制作をしているので朝はめっぽう弱く、朝寝夕寝は欠かさず、起きている時間の方が少ない時もあるのでは・・・と思うくらいよく寝る人なのですが、この数日間は自力で起きて会場へ詰めています。
この個展に寄せる想いの現れでしょう。

作品も数点売れています。
有難いことです。

昨日は画商さんにうなぎをご馳走になったそうです。
無類のうなぎ好きの主人。
高騰しているうなぎが食べれて、とっても嬉しくて顔がゆるむほどだったようですが、
画商さんの前ではちょっとかっこつけちゃったみたいです。

うなぎパワーで今日もこれから会場へ向かいます。

展覧会は29日まで。

ぜひ、ご覧いただければと思います。









絵画教室H25.5月18日裏話 [裏話]

先日のお絵描き教室では一閑張りの下張りだったので、みんなでまったり単純作業。

こんな時は気持ちもリラックスしているのか、
雑談をしながらそれぞれの内なる想いを垣間見ることが出来た。

吐露することばの一つ一つが繊細で、壊れてしまいそう。

バランスを取っているその心を支えてあげたいと思う。



絵画教室H25.4月 制作の裏話 [裏話]

先日の絵画教室で にんげん を作った男の子。

長ーいダンボールを使って自分より大きなものを作るのはかなり大変でした。

椅子の上に立って背伸びをして顔をつけ、何度も何度も倒れる体を建て直し、テープを2巻き使うほど必死になっていました。

こういった作業は平面の絵を描くより根気がいります。

彼の「どうにかして立たせたい!」と言う気持ちを大切に、テープの貼り方をアドバイスしたり、切り込みを入れたり、支えたり・・・。

それでも倒れてしまうと「背骨が折れたぁ」なんて、人体のつくりを理解した言葉を発していました。

絵が上手く描けるとかきちんと作れたと言う結果だけが価値のあることではなく、子どもはその途中で色々な事を学んでいます。

結果を先に教え、やり方を訓練させ、アベレージを取る学校の図工とは違います。
(色彩学校の末永蒼生先生は学校の図工が子どもの絵をダメにすると言い切っていました。)




お教室では自由を基本としています。

自由は放任とは違います。

今回の彼のように、子どもの必要としている自由を保証することが、子どもの能力を伸ばすことでもあるのです。


改めて実感する [裏話]

先日、末永蒼生先生の講義を受けた。
講義の中で、ユトリロの話をされた。
母子家庭で育ち、10代でアルコール中毒になったユトリロは治療の為、絵を描き始める。
そして、結婚し居を構えると絵がたちまち色彩に溢れたのだと・・・。


居を構えたら、色彩が豊かになった


ピントが合った。

結婚してから4年間、仮住まいで制作をしていた主人。
借りていることもあって、汚してはいけなかったし、窮屈だったに違いない。
その頃の絵はセピアトーンの作品ばかり。
koube.JPG

大家が帰って来たのをきっかけに、大枚をはたいて居を構えた。
天井から光が差し込む明るいアトリエを設けた。
瞬く間に作品に色が、光が溢れてきた。

花Ⅰブログ用.JPG

ただ漠然と、「気持ちが荒れている時は絵も荒れる」と言うことは自分自身の経験からも感じていた。
実際に違う側面から絵に表れる心理を聞くと、漠然としていたものが確信へと変わっていく。

絵は心の鏡である。

改めて実感した。







注意書き [裏話]

私のブログを読んだ主人が一言「すごいね、、。」と言って一笑した。

「ん???」と聞くと

「優等生ってはじめに言っちゃって。」

「!!!」

決して、優等生と言うことを肯定的に使ったつもりではなく、自虐的に書いたのですが。


お取り間違えのないよう、お読みください。

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