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転換 [ひとり言]

GW中に山手にある外交官の家へ家族でスケッチに行った。
新緑に包まれて絵になる風景だった。隣接するブラフ18番館ではミニコンサートがあり、優雅なひと時。十分満喫し、心地よく感じていた帰り道、娘が帽子をなくしたことに気付く。
注意していたにもかかわらず「一張羅」の帽子をどこかに置き忘れた。
どこでなくしたのか、いつなくしたのか、問い詰めたところで分からない。
行った場所全てを回り直し、探すが見つからない。
満足だった気分が一気に疲れに変わり、声を荒げて叱ってしまった。
イヤーな気分で帰路に就く。

翌朝、先日のアート療法の講習会の話を思い出す。
「子どもが溌剌としているのは大人とは記憶の量が違うから。」
ふとした瞬間に嫌な記憶が思い起こされるのは大人には嫌な経験をした量が沢山あるからだと言う。それが溜まっていくと心が疲れ切ってしまうのだと・・・。
ということは、子どもも嫌な経験が多ければ溌剌としていられなくなるのではないか、嫌な経験を良い方向に変えればよいのではないか、という私なりの考えにいたる。
しょげた娘の顔が浮かび、「失敗を経験して失敗しなくなるのだろうけれど昨日は感情的に叱りすぎたな・・・、叱りっぱなしはいけないな。」と反省。

程なくして、外交官の家から電話が入る。「帽子が見つかりました。」と。
早速、取りに行きお礼を申し上げる。

学校から帰ってきた娘に帽子を見せるとホッとした様子。
本来ならそこまででいいのだろう。しかしながら、あまりにも叱りすぎた罪悪感と「嫌な経験を良い方向に変える」という自分の考えが引っ掛かる。

娘に「自分の言葉でお礼を伝えたら?」と促し、娘の手紙と彼女が描いたスケッチを同封して送った。

数日後、外交官の家の方から娘宛に素敵な絵葉書のお手紙が届いた。「また来てくださいね。」という言葉とともに。

季節が変わったら家族でまた行ってみたいと思う。














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