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描く人、みる人 [裏話]

10月29日から主人が出品するグループ展 POTHOOK♯4が始まります。

搬入を数日後に控え、いつもの如く、完成間近の作品に「これってもう完成?下地みたい。」と痛烈なひと言。
「えっ・・・、いやぁ・・・描くつもりは・・・。」と曖昧な返事をする主人に対して、ひと言のつもりが二言になり、三言になり・・・。
聞いているのかいないのか、響いているのかいないのか、私の感想を必死に伝えようとするが空回り。
また言い過ぎちゃった・・・と思い「まぁ、描くのは貴方ですから。」と終わりの合図。
しかし、主人から返ってきた言葉は「そうなんだよね、これじゃぁ伝わらないんだよ。」


周りのことなんて関係ないと自分の気持ちを画面にぶちまけ、いきがっていた学生時代、
そして、「君の作品は独りよがりだよね。」と言われた数年前。
みる人のことなど考えていなかった彼から「これじゃぁ伝わらないんだよ」と言う言葉が出たことに驚きを憶えつつ、個展やグループ展で戴いたご意見やご感想を真摯に受け止め、確実に前へ進んでいると感じました。

今回で4回目となるPOTHOOK展。
文学×絵画をテーマに工夫を凝らした新作を出品しています。
是非ご覧戴き、またご意見、ご感想をいただけたら幸いです。

POTHOOK♯4 文学×絵画
2011年10月29日(土)~11月5日(土)
初日13:00~18:30、10/30~11/4 11:00~18:30 最終日11:00~17:00
鶴見画廊
横浜市鶴見区豊岡町6-9サンワイズビル3F


取材 タウンニュース [裏話]

今日、主人の個展(10月1日~鶴見画廊)をタウンニュースで掲載していただけると言う事で取材がありました。

主人をご存知の方はご想像がつくかと思いますが、彼は喋りがあまりうまくありません。
口数が少なく、間が長く、ネタになりそうな事を喋らない・・・。
まぁ、彼の良いところでもあるのですが。

取材が始まって別の部屋でそっと聞き耳を立てていると、案の定、経歴について外してはいけない部分を外している。
これはいかがなものかと思い、急遽私も取材に立ち合わせてもらいました。
私が知っている限りで「違うんじゃないの?」とか「補足を」と思う点はちょいちょい口を出させてもらいました。
こういうことは今に始まった事ではなく、大学の頃から。

絵の講評会の時、教授から「鶴巻、絵の説明をしてくれ」と言われると、口重たくひと言喋るのがやっとの主人。
そんな時は「イコマ(私の旧姓)!補足しろ!!」と言われる次第。

まぁ、でも昔よりは喋れるようになったかな。

掲載はタウンニュース戸塚版9月29日号の予定です。
どんな記事になるのか楽しみです。

末筆ですが、タウンニュース 佐藤様 ありがとうございました。
http://www.townnews.co.jp







絵を習うこと、教えること [裏話]

絵画教室の生徒さんから「絵は家で描けるから習わなくてもいいんだって。」と一言。
どなたに言われたのか、絵の先生としてはちょっとショックなんですけど・・・。

まぁ、絵は紙と鉛筆さえあれば描けるわけで、事実そのように思う親御さんも多いと思います。

実際私が姪や甥の絵をほめると「どこがいいのかさっぱり分からない。」と姉・義姉は言います。

線のよさ、構図のよさ、独特な色感、空きのよさ等々絵に携わる人はその辺のセンスを褒めるわけで、それを見極める目を育て、磨く為に絵のお教室があると思うのですが、親御さんご自宅で教えられますか?

ちょっと意地悪な言い方ですね。

下の絵は娘が描いた母の日の絵です。

一枚目は幼稚園で描いた作品。
「先生が大きく描いてといったから。」と。

みかこ母の日幼稚園.JPG

母としてはちょっと絶句しましたが、「大きくかけたんだね。」とまぁ納得。
しかし、画家の主人からはかるーいダメだし。
急遽、夕食後に30分たらずのデッサン会が開かれました。


みかこ母の日.JPG

実際私がモデルになって描いた作品は線が違います。
目も眉毛も口もちゃんと表情があります。
描き方は一切教えていません。
「見て描きなさい。」と言ってアドバイスするだけです。

絵は見方で変わるんです。


筆記試験とは違って点数が出ないので分かりにくいところもあるかも知れませんが、絵は内面を映し出します。
性格が出ると言ってもよいです。
絵を褒められたら、お子さんの性格が褒められたと思ってください。


作品裏話 -マスだ!展- [裏話]

夫である鶴巻謙郎が10日から銀座K’s Galleryでのマスだ!展に出品します。
大体の作品についてはああでもないこうでもないと口を挟むのですが、今回は鶴巻が体調を崩していた事もありあまりうるさいことを言わずにいました。

搬入も近いので主人の留守中にアトリエを覗いてみるとちゃんと出来ていました。
近くによってみると枡が四つ、目に止まったのは冬を感じる作品。
枡に貼った揉み紙、銀箔、岩絵の具、アクリル板。
「へぇー」と感心しながら他の作品を見ると空を思わせる作品。
「なるほど、春・夏・秋・冬でまとめたのか!」と順々にみて冬・秋・夏と照らし合わせてみる。
「はて?春がない・・・?」どうみても春に当てはまる作品がない。
「おかしい???」と思い作品の裏を見ると私が予想していなかった画題。
思わずプッと笑ってしまいました。
「こういうところがある人なんだよなぁ。」
作者の帰宅を待ち
「あの枡、春がないんだよね。春夏秋冬だと思ったんだけど。どう見ても春がなくてさぁ。」と冗談交じり言うと
「エッ!あぁそうかぁ。春夏秋冬ね。」と驚いた様子。
「やっぱり。」本人は冬・空・木立までやっておいて春夏秋冬とは連想しなかったらしい。
「私が凡人なのか・・・。」と主人の発想を認めてしまった自分がいました。

マス裏.JPG
作品裏面。手前からWinter、Sky、Tree、Structure

作品表面はHPでご覧いただけます。
http://www.kenro-tsurumaki.com


作品は1月10日から18日まで、銀座 K’s Galleryで 展示しています。
http://ks-g.cool.ne.jp

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